はじめてさんの料理の基本

料理の基本の説明

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男性介護者にも料理教室を

昔とは違い、今は親子2世代同居で家にいる誰から小さい子や高齢者の面倒をみる、というライフスタイルは失われつつあります。これからどんどん「自分たちで介護者となる」未来へと変わっていくでしょう。

男性は家事慣れしていない方が多く、いざ介護者となった時に料理ができないことに困る方が多いようです。料理の基本がわからないと必要な食材や調味料などもわからず、総菜などに偏りがちになります。買い物に出る機会が少なく、介護に追われて引きこもりがちになってしまうと、精神的にもまいってしまいますから、同じ苦労を共有する仲間ができることは励みになるでしょう。こういった男性介護者向けの料理教室は、二重の意味でのセーフティネットとなりそうです。

増える男性介護者と料理スキルの必要性

高齢化社会と呼ばれるようになってずいぶん経ちますが、少子化の影響もあって今後その傾向は強まっていくでしょう。子世代にも余裕がなく、また高齢者の数が増える速度が速くなりますので、自分たちの面倒は自分でみなければなりません。親や妻の介護を自分でしている男性介護者の割合も増えており、介護者全体の三割ほどいるそうです。この割合も、年々増加していくことでしょう。高齢者には持病があったりあごが弱ったりといった理由で、市販の総菜は食べられないケースも多く存在します。女性に比べて家事経験が少ない男性介護者にとって、料理はなんとしても身につけておくべきスキルと言えるでしょう。

料理ができる男性は介護の未来を救う?

実際のところ、介護自体はある意味男性向けの仕事と言えます。実際に介護経験のある方はご存知でしょうが、介護には力仕事もかなりの割合であります。たとえば、女性がひとりで身体の不自由な高齢者をお風呂に入れることはとても大変です。認知症の方の中には攻撃的になる方もいて、女性では抑えることが難しい場合もあります。

それでも介護士に女性が多いのは、身の回りの世話といった家事の延長線として、介護の技術を身に着ける方が多いからかもしれません。日本の社会は、かなり近年まで男性が社会に出てお金を稼ぎ、女性が家庭で支えるスタイルでした。女性の社会進出が浸透して、男女平等に仕事をもつことが一般化してきた今でも、その傾向はまだ残っています。しかし、それは逆に男性が、今まで女性の担ってきた仕事に飛び込むことが難しいということでもあります。男性が料理をすることが一般化すれば、力仕事もじゅうぶんにこなせる男性介護士が増えていくかもしれません。

男性が料理を覚えていくことは、将来的に自分が介護者になった時、独居老人になった時といった場合はもちろん、介護を仕事にしていきたい方にも重要なスキルとなっていくのではないでしょうか。少なくとも料理を覚えておいて損をするということは、まずありません。健康的な料理を作る技術を、この機会に学んでみてはいかがでしょうか?

料理でシニア男性の意識が変わる

シニアの男性、いわゆる「団塊世代」の料理教室参加が多いようです。

団塊世代の時代では、女性が家庭を守り男性が稼ぐというスタイルが一般的でした。ですから、共働きが基本となった今の働き盛りの世代と違い、定年後に独居になってしまった時に、困ってしまう方も多いのでしょう。

コンビニですぐに出来合いのお弁当が24時間いつでも手に入り、スーパーも深夜までやっていて、しかもあらゆるジャンルのデリバリーが存在する。現在社会はとても便利にできていますので、料理ができなくても食べるものがなくなることはありません。

しかし、より健康に気をつかわなければいけなくなるシニアだからこそ、男性も料理教室に通って自炊する力を身に着けることが大切になっていきそうです。これから年金が受給できる年齢もどんどんあがっていく可能性がある以上、栄養価面だけではなく、経済的にも自炊は必須のスキルとなっていくでしょう。

シニア男性にとって、料理はあまりなじみのないものだったでしょう。今の65歳以上は、ひたすら仕事命で、家庭は妻に任せっぱなしの方も多かったはずです。しかし、いつまでも自分の世話を焼いてくれる家族がいるとは限りません。たとえ奥様とずっと一緒にいたとしても、奥様に先立たれたり、それでなくとも体を壊して動けなくなったりすれば、自分で家事をせざるを得ない事態に直面します。シニア男性向けの料理教室が増えている背景には、実際にそういった現実に直面し、自分を変えようと奮起している方が増えているというのがあるかもしれません。

シニア男性向け料理教室と健康意識

シニア世代ともなると、若い頃のように「とりあえずお腹が空かなければいいか」などといった意識で食事をとりつづけると、自分の健康を削り取ることになりかねません。シニア男性が料理教室に通うことは、健康意識を高める意味でも非常に有意義なことでしょう。実際、シニア男性の場合は料理ができる方が少ないために、同じ世代の女性よりも一人暮らしになった時に、栄養の偏った食事をされる方が多いという統計が出ているそうです。

料理は、手の込んだものを作ろうと思わなければ、決して難しいものではありません。シニア男性向けの料理教室の多くは、包丁の持ち方はもちろん、エプロンの付け方から習うような初心者に優しいものとなっているそうです。ほとんどの場合、シニア世代向けということで、一汁三菜をそろえて塩分控えめを目指す、健康を意識したものになっています。

実際に料理を作ることで、健康管理の意識が芽生えるとともに、自分で食材を買いだす楽しみもできます。そうすると、引きこもりがちな生活から買い物をするために外出する積極性が生まれます。単純に食生活の健康改善だけではなく、シニア世代の引きこもり対策としても機能しそうですね。

仕事を退職した後になって、急に家の中で「何もできない人」という立場に転落してしまうのです。今まで仕事でバリバリと働いて、それなりの地位を築いてきた人でも、家庭の中に戻ると急に立つ瀬がなくなってしまうわけですから、退職後に燃え尽き症候群になる方が多いのは納得です。シニア向け料理教室は、そういった世代に新しいやりがいを与え、家庭の中での居場所を作ってくれるものになるでしょう。

実際に、シニア男性向けの料理教室を20年もの長い間続けているベターホームでは、「一般財団法人 ベターホーム協会」では、シニア男性の生徒数だけでも、全国で6500人ほど抱えているそうです。今後ますます増加していくのではないでしょうか。退職後、妻に任せきりだった料理を二人でシェアをすることで、夫婦円満に繋がったり、家族や孫に料理をふるまうことでコミュニケーションに繋げることもできます。料理以外の家事へも意識が向くようになることも。仕事という人生の大事業を終えた後の「新しいやりがい」となっていくのでしょう。

シニア男性が料理教室に通うことは、認知症予防にも効果があります。積極的に外出するようになりますし、手先を使った作業の多い料理は、脳を活発にすることができます。自活できる能力が身につく意味でも、習っておいて損をすることはなさそうです。定年で仕事を辞めてぼんやりしているお父さんには、料理教室を進めてみるのもいいかもしれませんね。キッチンの主は奥様という時代はもう古いのかもしれません。夫婦で仲良く肩を並べて料理を作るというのも、それはとても幸せな生活ではないでしょうか?